キリンビールの工場がわが街にもやって来ました。以前はJRの尼崎駅の北側にあって、何度か工場開放日にも訪れたことがありますが、正直古い施設だと思いました。入り口で感じた、麦芽の煮える甘いけれども心地の良いものではい、独特の匂いを思い出します。今度の新しい工場は少し不便な場所にはなりますが、出荷という点では好適な場所なのでしょう。移転自体はかなり前のことなのですが、古い方の工場との思い出も交えて書かせていただきます。
日本の5大ビールメーカー(アサヒ、キリン、サッポロ、サントリーの4大メーカーと中小のオリオン(沖縄では圧倒的なシェアを誇る))全ての工場を少なくとも一度は私は行ったことがありますが、サントリーの桂工場を除いては施設や設備が新しいとは思えませんでした(なにぶん古い記憶の物もありますので)。けれどもさすがに規模はオリオンを除いてどこも大きいことを実感しました(オリオンは地方の一般的な酒造会社と同程度だと思いました)。日本を代表するメーカー達の工場だけのことはありました。これらの工場が建設された当時は、現在のような企業イメージの充実という点に注意が払われるということは少なく、実用一本という視点で作られたのでしょう。それは当然だと思います。あくまで本業がメインで副次的なことは後回しになるでしょう。その点、新しい工場は見学者の視点に十分対応できるものとなっていました。同じメーカーだとは思えないくらいです。SF的な外観の設備は壮観でした。人の気配が感じられないというのも不気味な点ではあるものの、衛生第一という点では当然の帰結なのです。コース自体や説明に関する内容はどのメーカーで共通するものなので、特に特色はありませんでしたが、やはりコースの最終で出されるビールは格別の物です。今日は工場見学の特別なツアーで来ましたから、帰りの足の心配は要りません。ここでも最寄の三田駅(JR・神戸電鉄共用駅)からの往復の送迎バスが用意されていますから、足の心配はなさそうです。新しく出来てた工場でしかも用地が広いためか、車での来場も出来るようですが、飲酒運転は厳禁なのでその点はお忘れの無いように。何回行っても、この手の社会見学には飽きという言葉は当てはまりません。さあ、次はどこへ出かけましょうか。

キリンビール神戸工場
http://www.kirin.co.jp/entertainment/factory/sp/kobe/tour/(HP)